Цитаты из книги 島はぼくらと / Shima wa boku-ra to

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Shakespeare

21 июля 2024 г., 21:41

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丘を見下ろすと、当然のように環を乗せたフェリーの姿はもうなく、海を渡る風が、汐の匂いを運ぶだけだ。美しい島だ、と思う。湾に沿って三日月形になった堤防が、波が寄せたせいで黒くなり、強い日差しにあっという間に乾いて、白くなる。衣花たち四人が昔作った標語、『海はぼくらと』の文字は、ここからでは読み取れない。息を吸って、衣花はそっと胸に誓う。私はここで、生きていく。

Shakespeare

20 июля 2024 г., 18:57

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噴火の時、避難が早かったせいで、島には犠牲者が幸いなことに一人も出んかった。地震と火山灰がひどくなった頃の自主避難が早かったおかげや。小学校や公民館に集まって、炊き出しして、最初はみんな軽く考えとった。――大きい噴火が起こって、土石流であの辺が埋もれて家がなくなった時も、みんな無事で助かった。だけど、揺れに怯えてくっつき合ってた体育館に、誰かが『濱狭地区はもうあかん」って飛び込んできた時の、あの時のことは忘れられんよ。家がなくなった、つぶれたって聞いて、君子ちゃんの顔からも、他の大人たちの顔からも、すーっと色がなくなっていった。戦争が終わって、それよりひどいことが起こるやなんて、もう誰も思っとらんかった。